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グァテマラよもやま話 その2 言葉


2021.02.03お知らせ


グァテマラの共通語はスペイン語ですが、人口の多くがマヤ民族なので、各地方ではマヤの部族語が話されています。

 

マヤ民族? マヤ文明と関係あるの?

 

そうなんです。ピラミッドや象形文字を作った古代マヤ文明は、もう衰退してしまいましたが、マヤ民族は、伝統的な民族衣装に身を包み、各部族語を話しながら、今でも普通に生活しているんです。

 

マヤ民族の村落では、皆さん基本的にマヤ語で会話しているのですが、マヤ語にないであろう単語とか、メジャーな単語とかで、スペイン語をまあまあ混ぜてきます。私が住んでいたのは、国土の中央やや南にある、バラベラパス州サラマ市という町でしたが、最初に市場で買い物をしたとき、スペイン語なんだろうけど何をしゃべっているのかまるでわからず、ここで本当に生きていけるのか、と絶望したのを覚えています。しばらくしてから、マヤ語(バハベラパス州はアチ族が多いのでアチ語)をしゃべっていたのでわかる訳がないことに気付き、ちょっと安心しました。

 

アチ語の文法書はあるにはあるのですが、マヤ語には文字がないため、それっぽいアルファベットの綴りと発音記号で表記されています。しかし、その発音記号が見たこともないものばかりで、発音の仕方がわかりません。ならば耳で覚えようと、マヤの村人がしゃべるのを真似しようとしても、何回聞いてもうまく発音できず、最後には笑われる始末。結局アチ語の習得は諦めましたが、「マルティオッシュ」(ありがとう)、「ウツ」(はい)、「ニックナック」(さようなら)、「クワフタフワッ」(トルティーヤちょうだい)といった、現地でよく使った言葉は、今でも覚えています。

 

グァテマラ国内に20以上あるマヤ系言語には、話す人が非常に少なくなっているものもあります。ただ、グァテマラ政府は、長く続いた内戦の影響もあるのか、マヤ文化の保護・保存に本気で取り組む感じでもなく、今後衰退が続くであろうことは、とても残念です。

 

沖縄でも、沖縄本島地方・宮古島地方・八重山地方・与那国島地方でだいぶ方言が違い、お互い本気で話すと、たぶん全然通じないです。マヤの各部族語も同様に、お互いに理解するのが困難なようです。マヤの村落は急峻な山岳地帯に多く、谷ひとつ隔てた村とは言葉も衣装も違う、と言われることもあります。実際、各部族の民族衣装(ウィピル)のデザインは、同じ地域ではある程度似ていますが、まったく同じではなく、地域が違えば全然違います。

 

スペインが中米地域を植民地支配したことにより共通語となったスペイン語は、相互理解が困難だったマヤの部族間にとって、重要なコミュニケーションツールとなり、相互の交流を促した、という側面もあります。

 

そのスペイン語、仕事や生活で話していたのですが、語学訓練を受けたのは、グァテマラ派遣前の2か月余り、グァテマラ派遣後の2か月足らずだけ。なかなかうまくしゃべれません。村人もスペイン語ネイティブではないので、お互いに少ないボキャブラリーで何とか会話は成立するのですが、イマイチな感じは拭えませんでした。もっと勉強しておけば、グァテマラの皆さんともっと深く話ができたはず。後悔の念が強いです。

 

続く

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